厳密に言うと『納棺夫』と言うのは
『おくりびと』が元にした作品...
『納棺夫日記』の著者が作った造語で
葬儀社に勤める方がやってるそうなんですよね
元は仏教とも関連性はないそうですし...。
私も親戚の納棺には
何度か立ち会ったコトがありますが
基本全て家族・親戚で行なってたから
おくりびと(納棺夫)
と言うお仕事自体全く知りませんでした。
映画の中で、杉本哲太や広末涼子が
『おくりびと』に関して否定的な意見を述べたり
不快感を露にするシーンがあります。
広末涼子扮する奥さんから、本木雅弘が
『汚らわしい!!』って言われてしまうんです。
やっぱり亡くなった方は
『死者』であって『汚れ』『タブー』
『それ』を触る立場の人が
忌み嫌われるのは仕方がないのことなのかも知れません。
でも、人ってみんな死ぬでしょ?
叔父の葬儀の時に
取り仕切って下さったお寺さんが
『人間の致死率は100パーセント
皆さん必ず死ぬんです。』
...って仰ってました、
そんな動いてるか動いてないかの違いで
汚らわしいとか差別するのは寂しいですね。
現に『納棺夫日記』の著者は
『死は汚れ』と言うコトに対して疑問を持ってるそうです。
母の実家の寺は浄土真宗なので
亡くなった方は全て『仏さん』になります。
なので、葬式が終わっても塩は撒かないし
通夜でも葬儀でもお香典袋は『御仏前』
『御霊前』は使いません。
『霊』と言う存在自体ありませんので...。
そのせいか
死んだ人に対しての汚れたイメージって
私の中には存在しないんですよね
だからと言って
納棺夫と言う仕事が出来るかと言ったら
きっと私には無理ですが...(汗)
映画自体は非常に面白い作品です。
日本人が好きな
クスッと笑える小ネタが随所に散りばめてあり
涙が抑えられなくなるくらい泣けるシーンも...
とてもメリハリが感じられました。
中でも好きなシーンは
最初と中盤に出て来る
性同一性障害の男性を納棺するトコロと
奥さんをなくして苛立ち
納棺夫に辛らつな言葉を浴びせたご主人が
旅立つ為に綺麗にして頂いた奥さんを見て
気持ちを改めるシーン。
そして、銭湯の50年来常連さんの本当の職業。
何度も何度もあちこちで泣いたんですが
この3つのシーンはホントに胸に来ました。
この映画は
海外にももっともっと誇ってもイイ作品だと思います。
もう1度観たいくらいですね!
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