先週風邪を悪化させて観られなかった
『パフューム』を観て参りました。
原作を読み終えたお蔭で
ストーリーは解っていたのですが
どう言った形で再現されるのか
かなり気になっていたのですよね〜
臭い匂いと芳しい香りの描写が
良く表現出来てるなと思いました。
特に最初...
主人公であるグルヌイユが
生を受けた瞬間の世の中
パリに立ちこめる悪臭や生活臭は
セピアカラー
グルヌイユが最高の香水を作る為に
執着した処女の香りや
人気の香水の芳香
香水に関するモノは極色彩
最高の香水を振りかけた
グルヌイユ自身は
視覚的にも光り輝いて
なるほどなと思いました。
音楽でも香りが表現されていて
面白かったです。
特にグルヌイユが執着した
華やかで若く美しい娘
ロールをイメージとした曲は
女性のハミング(?)をメインにして
とても幻想的で
魅力を倍増させる効果を出してました。
グルヌイユが調合した香水を
師匠が調香した際の表現が
まるでミスター味っ子みたいで
ちょっと笑ってしまいましたが...(笑)
あちこちで
『エログロ』と言う感想を目にしていたので
どんなモノかと思っていたのですが
想像していたよりはユルかったと思います。
一番グロかったのは
最初に出て来る
悪臭立ちこめるパリの表現じゃないかと...
その際に産み落とされた
赤子のグルヌイユが
リアルで気持ち悪かったです。
あの赤ん坊...本物だったのかしら?
主人公は殆どセリフがありません。
多分10コもなかったんじゃないかな?
言葉自体も話せない様な
下僕同然の生活だったので
必要以上の話が出来ないのですよね
しかも、その言葉を憶えたのは
匂いを念頭に置いてのモノだったので
感情自体もまともに育ってないのですよ
だから、最初に
間違えて人を殺めてしまった時も
何故死んだのかが理解出来ない。
逆に美しい女性を見ても
香りにしか執着できないから
たとえ死んだ女性の服をはぎ取って
裸にしたトコロで
コトに及ぼうと言う感覚もない。
最後にロールを殺した理由も
『必要だったから』
彼には香水を作るコトしか
頭になかったんですね、機械の様です。
とても寂しいですよね...人間として生まれたのに。
原作では
最後の最後に人間に対する醜悪な気持ち
どちらかと言うと憎しみに近い感情を知り
人を見下した彼ですが
映画版では逆の感情を知った様でした。
最初に間違えて殺してしまった
素晴らしい香りを持ったあの女性に対する
やるせない気持ち...愛情。
この感情の違いに寄って
彼のあの結末は全く違うモノに
感じられました。
比較的原作に添って
良く作られていた映画だと思います。
コレなら原作なしで観ても
きっと大丈夫、理解出来ます。
金額的には
¥1,500-くらいでもイイかな?
でも、ポップコーンを食べつつ
観る映画ではないですね、失敗しました(笑)
後もう一言.....
モザイク掛けてくれ!!(苦笑)
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