タイトル『リトルヴォイス』と言いつつも
主人公の『L.V.=リトルヴォイス』(ジェイン・ホロックス)
の印象はかなり薄いです。
大好きだったお父さんが亡くなった後に
引き蘢り状態で、レコードばかり聴いている。
お母さんが浮気性でうるさくて
やり込められる為に心を閉ざし
無口になってしまっている...。
と言う背景自体が
印象薄にさせている感はありますが...
L.V.思いを寄せる
ビリー(ユアン・マクレガー)も
物凄く印象が薄い...。
と言うよりも、役に立ってない気がする。
ただ、鳩の話をして鳩を待ってただけ?
何故、L.Vが好意を持ち始めたの?
って思ってしまいます。
まぁ、今まで
人との関わりを持たなかったのだから
些細な切っ掛けで気になるのは
当たり前かなぁ?
でも、印象が薄いせいで
逆にL.V.が輝いて見えるステージや
母の暴言と所業にぶち切れて
荒れるシーンは圧巻です。
溜め込むだけ溜め込んだ人がぶち切れる瞬間って
恐ろしいですね〜...
そのシーンでジェイン・ホロックスが
どれだけの技を持っているのかが
良く解りました。
ステージは全て生歌だそうですからね。
スゴいな〜って思います。
特にマリリン・モンローのマネは
本当に素晴らしいですね〜
後、ステージで歌った
『GET HAPPY!!』
気持ちが明るくなります。
何度もソコだけ繰り返して観てしまいました(笑)
彼女とユアンの印象を薄くさせるのは
もう1つ理由がありました。
お母さん『マリー』と
お母さんの連れ込んだ
自称敏腕プロモーター『レイ・セイ』の
アクの強さです。
スゴい!この2人はスゴいです。
母親はもうホントに
桜沢だったらぶん殴ってるかも(笑)
破壊工作に出ますね、マジで。
レイ・セイは
最初はL.V.の才能を伸ばして
外の世界を見せてあげようと思っていただけなのに
欲をかいてしまって自滅したカンジでしょうか?
可愛そうなおじさんでした。
最後にL.V.が歌うはずだったステージで
自分の転落人生を歌う様が
涙を誘いますね〜...。
母親のお友達『サディ』は
気が優しくて力持ち。
L.V同様、殆ど喋らないキャラなのですが
とても癒し系でした。かなり好きかもv
L.V.は死んだお父さんの為に
レコードの歌手と同じ声で歌います。
ステージでも、お父さんの影が見えて
ソレが嬉しくてお父さんの為に歌います。
...個人的には、その『お父さん』の立場に
ユアンが立ってくれるまでのストーリーが出来上がっていたら
相当ベタベタなハッピーエンドになったんじゃないかと
思うのですが.....ダメかしら?
今の時代だったら、引き蘢っていても
ネットで他の人とお話が出来るから
ストーリーが変わって来てたかも知れないですね?
ユアンの役どころが『鳩オタク』じゃなくて
アキバ系に変わっていたかも.....?
ソレはソレで面白そう(笑)
因にこの映画が作られた
1999年当時、主役のジェイン・ホロックスは
35歳だったそうです。
なのに、エラく薄幸な少女役が似合うのは何故!?
作品的には、気持ちを優しくしたい時に観る映画
...ってカンジでしょうか?
淡々としているだけに好みは別れそうですが
飽きるコトはない映画だと思います。
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