日本のとある島で
『デコイ（囮）』を置き
アホウドリを繁殖させる計画がありました。

ソレが開始されたのは約15年前。
毎年毎年デコイが増やされ
島に飛来し、子供を繁殖させるアホウドリも
少しずつ多くなって来ました。

そして9年前...
とあるアホウドリが1羽降り立ちます。
彼は島に居たアホウドリに恋をしました。

彼は産卵期になるとその島に来て
毎年毎年、彼女にプロポーズをします
でも、彼女は
その気持ちに応えてくれませんでした。
何故なら彼女は
『No.22』と呼ばれる
『デコイ』だったからです。

他の女の子が彼に求愛しても
受け入れる素振りはありません。
彼の中で『No.22』以外は
恋の対象にはなりませんでした。

今でも彼は
『No.22』に求愛を続けています。
　
　
　
今年の5月
繁殖に成功した研究者達は
『デコイ』を撤去するそうです。
　
その後...彼は一体どうするのでしょうか？
帰って来ない彼女に逢いたくて
毎年毎年同じ場所に来て
待ち続けるのでしょうか？
　
　
　
繁殖目的なのだから
彼は本当のアホウドリと添い遂げさせる方が
イイのかも知れません。

でも、もし叶うのであれば
『No.22』だけでも
ずっとその島に置いといてあげて欲しい...
そう思ってしまうのは
目先の欲にくらんだ
甘えた気持ちなのでしょうか？

例え置いておくコトになったとしても
振り向いてくれない辛さが
一生つきまとうのですけどね.....。

ソレはソレで居たたまれないです。
　

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